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都連「2024 年度春 クライミング・リードコース」に参加して

NIGI  記


2024年3月20日~6月末まで、都連のクライミング・リード講習に参加してきました。何をやるかはコース名で一目瞭然だと思いますので、ここでは「参加してみたいけど、どんなことをするのか心配」という人に向けて、情報をまとめたいと思います。

   ※私の感じた印象なので、実際とは異なるかもしれません。


●リードとはどういうものか?

通常、ロープを使ったクライミングには大きく分けて「トップロープ」と「リード」がありますが、リードができてやっとアルパインクライミングのスタートラインに立てるという位置づけのようです。トップロープは「登らせてもらうもの」、リードは「自ら登るもの」。

また、マルチピッチや沢登りなど、さまざまな自発的クライミングの基本になる印象です。

ちなみに経験者がよく言うのが「リードで登らないと、登れたって言わないよ」。


●コースの習得目標

5.7~5.9 程度の初級のリード能力と知識を習得するためのトレーニングコースになっています。

5.7~5.9とは難易度的に最も簡単なレベル。難易度が上がるにつれ、5.10、5.11といった表示となり、10にも10a~10dまでのレベル分けがあります。

5.11を登れるようになると、さまざまな可能性が広がります(が習得への道は遠い!)


●どんな人が参加しているか?

各山岳会からの参加です。岩登りが好きな人、将来的にマルチピッチをやりたい人の他、沢登りのスキルアップのために参加したという人がいました。

(が、コース内容としてはあまり沢登りに特化しておらず、役に立たないこともないけど……という感じ)


●講習で学べること、よかったこと

①講習はおもに座学(飯田橋)とクライミングジム(日吉)で行い、

リードの基本~登り方、クリップの仕方、ビレイの方法など~はおおむね学べます。

ただし、一度でできるようにはならないので自主練が必要。

また、講習1回ごとの密度が濃いので休むともったいないですし、ちょっとレベルの差がついてしまいます。


②個人的によかったのは、落ちる練習です。落ちる時の身のこなし方(予測、やってはいけないこと)、クライマーやビレイヤーにそれぞれどんな衝撃がかかるのか、などを実際にやってみて体感することができました。

ちなみに意図的に「落ちる」のは悪いことではなく、無理にがんばって意図せず落ちてしまうのが一番危険とのこと。


③講習のうち何回かは、プロのクライマーの方が講師として来てくれます。

これが「尊敬しかない…(呆然)」という感じで、この人みたいに登ってみたい!と刺激になりました。


④スタッフのケアが手厚いです。参加者7人に対して、毎回10人以上のスタッフがついてくれるので、「見てもらえない時間」というものがありません。その点、初心者にも安心できます。


⑤同じレベルで、今後も研鑽できる仲間が見つかります。

今回のリード講習を通して、ビレイヤーの大切さ、お互いのレベルを把握して共通認識を持っていることの大切さ、を実感しました。

そういう意味で、将来的に一緒に登れる仲間づくりにつながります。

※町のクライミングジムでも外岩講習などを行っていますが、どんな人が参加しているかわからない怖さがありますよね(お互い様ですけども)。


●最後、道具について

クライミングシューズ、ハーネス、ビレイデバイスなど、ごく基本的なクライミングギア以外は購入しなくてもOK。クイックドロー、ロープなどは、都連で貸してもらえます。


ただし、少しリードをやってみておもしろいと思ったら、早々に道具を買ったほうが将来的にお得だと思います。また、道具を買う=これからどのくらいの熱量で取り組んでいくかを示すものでもあるのかな、という印象です。

            簡単ですが、以上でまとめとさせていただきます。




ピート 記


クライミングに本格的に取り組むつもりは(今のところは)無いのですが、一度その世界を体験してみようと思い、受講を検討。 当初は2023年に受講しようと思ったものの、直前に申し込んでいたハイキングリーダーコースと結構日程が重なっていたので、1年待って2024年に受講。 内容は初心者向け、参加者も初心者だらけ、スタッフも良い方ばかりなので、気後れすることなく参加できます。 少しでも興味がある方は受講されることをお勧めします。 一応年齢制限は設けられていますが目安であって絶対的なものではないので、該当する方もあきらめずに問い合わせてみてください。

 

私にとっては、クライミングリードコースの受講がボルダリングにはまるきっかけになりました。 受講前に何度か外岩をトップロープで登る機会があったのですが、全然登れない。 3月に始まる講習を前に少しでもクライミング力を上げなきゃということで、2023年の年末からジム通いを開始。 以来半年、1週間とは開けずに通っています。 最初は6級がやっと。 半年たって、ようやく3級がたまに登れるように。 初級者レベルではありますが、やるとやらないとでは大違い。 多少でも登れるようになっておくと、講習でも半歩先の内容に進めます。 しかしやがて、ボルダリング自体が目的に。 ボルダリングはロープを使わないので、基本的には一人でできます。 一方トップロープにしてもリードにしても、ロープを使うクライミングは複数人が基本。 私にどちらが向いているかは、、、言うまでもありません。(もちろんルートクライミングも楽しいですよ。)

 

皆さんにも、ボルダリングは強くおすすめです。 クライミングをやれという話ではありません。 ボルダリングをちょっとでもかじっておくと、普通の登山道に出てくるレベルの岩場は全く苦にならなくなります。 より難しい壁を繰り返し登るのですから当然と言えば当然。 体の使い方が自然に変わってきます。 ロープもハーネスも不要、シューズとチョークだけでOK。 何ならレンタルもあり、手軽に始められます。

 

話がそれました。 クライミングリードコースは初心者を前提にゆっくりした無理のないペースでクライミングの初歩を学べます。 しかも受講料が安いので、本格的にクライミングをやりたい人はもちろん、特にクライミング志向ではないけど新しいことをやってみたい、一般登山道の岩場をより安全に登れるようになりたい、という人にもおすすめです。 ぜひ次回以降の開催の際には検討してみてください。

 



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東京みなと 山の会
東京都勤労者山岳連盟所属
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